- 福老 後藤 恭成
選ばれるケアマネ
ケアマネの選び方として、主に次のようなポイントが挙げられます。
・経歴や資格の確認。特に、どの分野の実務経験があるのか ・相談しやすいか、話を聴いてくれるかどうか ・説明がわかりやすいかどうか ・問題発生時の対応の速さ
「選ばれないケアマネ」は
1、例えば、利用者の意思や願いをうまく聞き出せないまま、ぼんやりとしたプランを作ってしまったとか。
あるいは、必要な確認だけはさっさと済ませる一方、プランの説明は不十分。その挙句、表情だけはにこやかに「ここに印鑑を♪」と促してしまうとか。
もしくは、一応、複数のサービスの選択肢を提示するが、実際に使ってもらうサービスは、決めてしまっているとか。
こうした対応は、よりよいサービスを選びたいと思っている利用者を戸惑わせ、不安にさせます。
もちろんケアマネの側には、利用者を不安にさせたり、戸惑わせたりする意図は全くないでしょう。しかし、意図はないにしても、「当たり前の真逆」の対応を続ければ、不安と不満と反感を生む危険が高まります。
2、
「選ばれないケアマネ」は、利用者からの質問に真摯に向き合っていないことも考えられます。例えば、次のような質問を利用者から受けた時、理解してもらえるように丁寧に説明しているでしょうか。
「なぜ、このデイサービス事業所を使うの?」 「お金は払えると言っているのに。どうしてもっとヘルパーを利用できないのか?」 「『それは自費サービスでなら対応できますが』って…。何をどこまで保険でまかなえるのか、ちゃんと教えて下さい」
利用者はケアマネを高い専門性と職業倫理を併せ持つプロフェッショナルと信じ、介護保険のナゾについて質問しているのです。その問いにちゃんと向き合わなければ「ひょっとして、何も知らないんじゃない?」と小馬鹿にするか、「知っているくせに教えてくれないなんて!なんて意地が悪いの!!」と、反感を抱くかのどちらかでしょう。
ケアマネジメントの基本に忠実であること。また、コミュニケーション力が重要な役割を果たす